耳の構造と働き
外耳…音を集めて方向感を得る
「耳介(じかい)」は、私たちが普通「耳」と呼んでいる部分です。 「耳介」は、その形から分かるように、音を集める集音の働きをしています。 また、左右の「耳介」に届く音の“時間差”や“音圧差”から、音の方向感を得る働きもしています。
「外耳道(がいじどう)」とは耳の穴のことです。「外耳道」の長さは約3センチで一番奥には鼓膜があります。 「耳介」で集められた音は、「外耳道」を通り鼓膜を振動させ、中耳に伝えられます。 その時「外耳道」の共鳴作用により、高い音域の音を増幅しています。
中耳…音を伝える
中耳では、外耳で増幅された音が鼓膜を振動させ、その振動は耳小骨(ツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨)を経由して内耳に伝わります。 耳小骨では鼓膜からの振動を、てこの原理でさらに増幅させ内耳に伝えます。
内耳…音を感じる
内耳は、中耳のさらに奥にあります。「蝸牛(かぎゅう)」は内部がリンパ液で満たされており、中耳からの振動がリンパ液に伝わります。 リンパ液に伝わった振動の波はコルチ器の基底板、有毛細胞に伝わり、蓋膜と接触して刺激され電気信号に変換されます。 この電気信号が聴神経から脳へ伝わり、音として認識されます。